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2026.06.23高校教育

【進学コース】メディカル探究9回目:患者の「痛み」に寄り添う、看護の力とチーム医療

今回は、以前にもご講義いただいた帝京科学大学 医療科学部看護学科の寺門亜子先生をお招きし、看護学の第2回目となる授業が行われました。

今回のテーマは「痛みを癒す看護とは」。医療における「痛み」の捉え方や、看護職・医療チームが果たすべき本当の役割について、深く考えを巡らせる時間となりました。

■ 医療の基本は「地域」を知ること

授業は、寺門先生が十条駅から本校へ来るまでに街並みを観察されたお話から始まりました。「同じ大学病院でも都会と地方では異なる。病院がある地域の特性を理解することが、良い医療を提供する第一歩である」というお話に、生徒たちは視野を広げる大切さを学びました。

 

■ 「患者さんを信じること」の大切さ

「痛み」についての問いかけでは、「痛い、つらい」というイメージや和らげる方法として「薬を飲む、さする」といった意見が出る中、寺門先生は医療者の姿勢について強いメッセージを投げかけられました。
「患者さんが『痛い』と言ったら、それは本当に痛い。患者さんの言うことを信じることが何より大切です」

知識が増えてくると、「薬が効いているはずなのにすぐナースコールを鳴らすのはおかしい」と患者さんを疑ってしまうケースがあります。しかし、孤独や不安は痛みを増幅させます。「なぜ痛くないはずなのに呼ぶのだろう?」と、患者さんの立場に立って想像する力こそが、医療者に最も必要な素質であることを教えていただきました。

 

■ 看護だからこそできる「痛みの緩和」
痛みには薬や手術などの治療だけではどうしても取り除けない痛みも存在します。そこで重要になるのが「看護の力」です。授業では、痛みの感じ方に影響を与える因子の表(トワイクロス先生の症状マネジメント)が紹介されました。

● 痛みを増強する因子: 怒り、不安、不快感、深い悲しみ、理解不足、孤独感など

● 痛みを軽減する因子: 不安の減退、緊張の緩和、気分の高揚など

大学ではこれらを神経系の「下行抑制系」などの科学的側面から学びますが、アプローチの基本は「増強する因子を減らし、軽減する因子を増やすこと」です。
例えば、ただ薬を渡すだけでは患者さんの不安は消えません。「この薬は◯分後くらいに効いてきますよ。また後で声をかけますね!」という一言を添えるだけで、患者さんの緊張や孤独感を和らげることができます。患者さんの話をしっかり聴き、環境を整え、触れ合い、それでも痛みが引かないときは次の方法を一緒に考える。その「寄り添い」こそが看護の本質であることを学びました。

 

■ 患者さんも医療従事者も支え合う「チーム医療」
後半は、がん患者さんの事例をもとに「チームアプローチ」の重要性を学びました。
医師や看護師、家族はもちろん、薬剤師や臨床心理士、理学・作業療法士、さらには状況に応じて栄養士や歯科衛生士など、多くの専門職が連携して一人の患者さんを支えます。チーム医療とは、患者さんのためであると同時に、「医療従事者自身も、仲間がいることで支えられている」という先生の言葉に、生徒たちは深く感銘を受けていました。

最後に、看護学科が求める人物像として

● 「生命の尊厳を重んじられる人」

●「人と関わることが好きな人」

●「地域社会に貢献する意志のある人」

●「看護について興味や関心がある人」

などが挙げられ、生徒たちは将来の自分と照らし合わせながら熱心に耳を傾けていました。

 

■ 次回予告
期末考査期間に入るのでしばらくお休みになります。期末考査後に帝京科学大学に再訪問し、授業を体験してきます!

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