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2026.06.09高校教育
第6回は、帝京科学大学の中村先生をお招きし、身近な「熱中症」をテーマに講義が行われました。「暑くなってきたね」という導入から始まり、統計データや患者さんの心理に切り込む、医療現場の視点にあふれた時間となりました。
■ 統計データから見る熱中症のリアル
熱中症による救急搬送件数と死亡者数の急増を示すデータが提示されました。死亡者数はこの25年で約5倍に上り、2024年の死亡者のうち、65歳以上の高齢者が85%を占めています。
「最近25年で何があったのか?」という問いに、生徒からは「高齢化が進んだ?」「平均気温が上がった?」などの声が上がりましたが、答えは「猛暑日の増加」も大きな要因。先生が「猛暑日は何度から?」問いかけると、生徒からは「38℃」「40℃」といった高い温度が次々と口にされ、それだけ厳しい暑さが一般的になっている現状を再確認しました。
■ 高齢者・子どもの特徴と「医療者のアプローチ」
続いて、熱中症のメカニズムと年代ごとの体内水分量について、先生との活発な問答が行われました。 「新生児の水分量は90%!」という生徒の答えに「ほぼ水じゃん!」と突っ込みが入ったり、「高齢者は30%?」という答えに「干からびちゃうよ(正解は約50%)」と笑いが起きる一幕も。高齢者は日常的に水分量が低く、健康状態を維持するのが難しいことを学びました。
生徒たちは頭では理解しているものの、いざ説明しようとすると上手く言葉にできません。中村先生との問答形式の授業そのものが、生徒たちの「言語化する力」や「表現力」の貴重なトレーニングとなっています。
講義では、高齢者や子どもへの具体的なアプローチについて思考を深めました。
◎ 高齢者へのアプローチ: 先生は「将来看護師になったら『水分を摂って』と伝えるだけでなく、スケジュールを決めて習慣化してもらうなど、相手の心理まで考えて工夫しなければならない」と説かれました。
◎ 子どもへのアプローチ: 体温調節機能が未発達です。「大人の感覚だけで判断しない」で、積極的に冷たい飲み物を飲ませるなどの観察眼の大切さを学びました。
■ 医療者に必要な「根拠」と発信力
授業の最後には、第1回に提出したレポートへの具体的なアドバイスがありました。
● 単なる感想文にしない
● 自分の意見を具体的に書き、それが正しいと言える「根拠」を示す
● ネット等で調べたことをそのまま並べるのは自分の意見ではない(一度「疑いの目」を持つ)
● 自分の意見に下線を引いて分量を可視化してみる(思ったより少ないことに気づく)
中村先生は、「実際に医療現場に立ったとき、医療的な根拠をもとに、目の前の患者さんのために何ができるかを具体的に模索する必要がある」と言葉を強められました。
次回予告: 次回も引き続き、熱中症について学びます!


