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2026.05.12高校教育
第3回は、横浜薬科大学の梶原康宏先生をお招きし、全2回にわたる「薬学・薬剤師」についての特別講義がスタートしました。初回となる今回は、薬学という学問の本質と、薬剤師の多様なキャリアについて学びました。
講義は、身近な風邪薬の成分解説から始まりました。一つの薬には多くの成分が含まれており、そのすべてを理解し扱うのが薬学です。梶原先生は、薬学には化学・生物・情報・数学・物理のすべての知識が必要であり、まさに「理系の総合力」が試される学問であると説かれました。
また、一つの新薬が誕生するまでに10〜15年もの歳月と膨大なコストがかかること、そしてそのコストを回収し次なる研究へ繋げる「ブロックバスター」の仕組みなど、創薬のダイナミズムについても触れられました。
大学での薬学教育は9つの領域(物理・化学・生物・衛生・薬理・病態治療・薬剤・法規倫理・実務)にわたります。水質検査などの公衆衛生から、分子レベルで薬の作用を解明する薬理学まで、その幅広さに生徒たちは驚きつつも、熱心にメモを取っていました。
薬剤師の仕事についても、医師との視点の違い(マクロな診断とミクロな薬理)や、病院内での「チーム医療」における役割を強調されました。特に抗がん剤や救急医療の現場では、薬剤師の正確な知識と責任感が命に直結することを学び、専門職としての重みを実感したようです。
後半では、薬剤師の多彩な就職先が紹介されました。
● 意外な活躍の場: スポーツドーピング管理、災害医療、科捜研での毒物分析、麻薬取締官など。
● 未来の姿: 在宅医療やオンライン指導、AIの活用など、時代に合わせて変化する薬剤師の役割。
「一生学び続け、人々の健康を支えることができる」という薬剤師のやりがいは、医療系を志す生徒たちの心に強く響いたようです。
次回予告: 次週は帝京科学大学へ訪問し、看護について学びます!
